「ASUS Chromebook Flip C101PA」を買いました。ところがなぜかWi-Fiテザリングがうまく行きません…。
Wi-Fiテザリングができない…
C101PAでWi-Fiテザリングができないと、こんな感じで「インターネットに接続されていません」になります。Pixel 3aとはWi-Fiで確かに繋がっているんですけどね…。
システム構成はいたってノーマル
システム構成と言うと大げさですが、現在の環境は以下の通りです。
C101PA←→Wi-Fi←→Pixel 3a←→モバイルネットワーク←→楽天モバイル←→インターネット
要するに、C101PAからWi-FiでPixel 3aに接続し、楽天モバイルのモバイルネットワークを使ってインターネットに繋ごうとしているだけです。とくに変わったことはしていません。一体どこに原因があるんでしょうか?
テザリングできない原因はPixel 3aの設定?
それでは問題の切り分けをしてみましょう。
まずC101PAはWi-Fiで普通にインターネットに繋がります。またPixel 3aは楽天モバイルのモバイルネットワークで普通にインターネットに繋がります。さらに、PIxel 3aは楽天モバイルの動作確認端末に含まれていて、USB、Wi-Fi、いずれのテザリングもできます。
以上のことから、Wi-Fiとモバイルネットワークの橋渡しをしているPixel 3aあたりが怪しそうです。 とくにPixel 3aのテザリング設定に何か問題があるんじゃないでしょうか?
端末のバージョンは最新版
ちなみに今回の使用端末のバージョンを書いておきます。
- Pixel 3a:Android 10
- C101PA:80.0.3987.137(Official Build)
いずれも、この現象が発生した時点での最新版です。
Wi-Fi以外のテザリングは未確認
そもそもWi-Fi以外のテザリングはうまく行くんでしょうか? つまりBluetoothとUSBによるテザリングです。
BluetoothテザリングはC101PAとPixel 3aの組み合わせではできませんでした。そもそもC101PAとPixel 3aはBluetoothでペアリング自体ができないんですよ。
USBテザリングは試せていません。必要なケーブルが手元にないんです…。
3時間悪戦苦闘しても解決せず
ということで、Wi-Fiテザリングができないトラブルの解決策を探し求めてアレコレ検索してみましたが、解決策は一向に見つかりません。おかげで3時間ほどムダにしました(ToT)
原因はAPNタイプの改ざん?
悪戦苦闘の末、トラブルの原因がようやく分かりました!それは、
Pixel 3aでWi-Fiテザリングができない原因は、Pixel 3aの設定アプリにある「APNタイプ」の中から「dun」という記述が削除されていたこと。
…でした。んなこと分かるか!!
Pixel 3a内の「APNタイプ」から「dun」という記述を勝手に削除した張本人は、どうやらAndroid 10のようです。ネット上の声は「Android 9のときはWi-Fiテザリングができていたのに、Android 10にアップデートしたらWi-Fiテザリングができなくなった」という報告が目立ちます。
オレの場合は運悪く、C101PAを手にしたときから、すでにPixel 3aはAndroid 10にアップデート済みでした。最初からAndroid 10になっている状態でWi-Fiテザリングを試みたため、今回のトラブルに気付きにくかったようです。運が悪いとしか言いようがありませんね…。
APNタイプってナニ?
APNタイプは、そのアクセスポイントでどんな種類の通信ができるかを指定する文字列です。Pixel 3aのアクセスポイント名の設定の中で指定します。APNタイプには以下の8種類があるようです。
- default:すべてのインターネット通信
- mms:MMSの送受信
- supl:Secure User Plane Location。位置情報の送受信
- hipri:High Priority Network。最優先のネットワークによる接続
- dun:Dial-up Network。ダイヤルアップ接続
- agps:Assisted GPS。位置情報の送受信
- fota:Firmware Over-The-air。無線通信でのファームウェアアップデート
- tether:テザリング
Wi-Fiテザリングに関係ありそうなのは「dun」と「tether」っぽいですね。
Wi-Fiテザリングができないトラブルの解決方法
ということで、今回のトラブルの解決方法を書いておきます。肝心の設定項目はちょっと分かりにくいところにあるんですよ。詳しく見ていきましょう。すべてPixel 3aでの作業です。
「設定」アプリを開く
「ネットワークとインターネット」を押す
「モバイルネットワーク」を押す
「詳細設定」を押す
「ネットワークとインターネット」の画面になったら、画面の一番下までスクロールします。すると「詳細設定」という項目が見ます。この「詳細設定」を押します。
「アクセスポイント名」を押す
すると詳細な設定項目が現れます。その中にある「アクセスポイント名」という項目を押します。
「Rakuten Mobile – rmobile_jp」を押す
すると「APN」という画面になり、Pixel 3aに登録してあるアクセスポイント名の一覧が表示されます。
オレは楽天モバイルの格安SIMカードを使っているんですが、楽天モバイルのアクセスポイントは2つあります。どちらのアクセスポイントを選択するかは楽天モバイルの「申込種別」によって決まっています。
「申込種別」が「006」または「007」の人は「Rakuten Mobile – rmobile_jp」、同じく「008」または「009」の人は「Rakuten Mobile – rmobile_co」を選択します。オレの申込種別は「006」のため、今回は「Rakuten Mobile – rmobile_jp」の方を押します。
「APNタイプ」を押す
すると「アクセスポイント」の画面になります。画面を下の方にスクロールすると「APNタイプ」という項目が見えます。この「APNタイプ」を押します。
APNタイプが開く
するとAPNタイプの編集画面が開きます。APNタイプはいくつか書いてありますが、Wi-Fiテザリングに必要な「dun」が書いてありませんね。
「,dun」を追加して「OK」を押す
APNタイプの編集画面に「,dun」と入力してから「OK」を押します。すると画面はアクセスポイント名の一覧に戻ります。
ただしそれだけでは設定は完了しません。次の手順を忘れずに行なって下さい。そうしないと、いま追加した内容は反映されません。
右上の「︙」を押す
画面がアクセスポイント名の一覧に戻ったら、右上の「︙」を押します。
「保存」を押す
すると小さなメニューが現れます。その中の「保存」を押して下さい。くどいようですが、この操作を忘れると、いま追加した内容は反映されません。必ず「保存」を押しましょう。
これでようやくWi-Fiテザリングができるようになりました!
ようやくWi-Fiテザリングができた!
本当にWi-Fiテザリングができるか確認してみましょう。ご覧の通り、Wi-FiでPixel 3aに繋がり、さらにブラウザでこのブログを表示できていますね!めでたく一件落着です。
「tether」ではWi-Fiテザリングできない
先ほども触れましたが、APNタイプの種類には「tether」というのもあるようです。試しに「dun」の代わりに「tether」を追加してWi-Fiテザリングを試してみましたが、残念ながら楽天モバイルでは「tether」を追加してもWi-Fiテザリングはできませんでした。
なお、もしかしたら楽天モバイル以外の格安SIMでは「tether」が効くのかもしれません。が、オレの元ではその点を確認できないため、よく分かりません。
Androidアップデート→APNタイプの確認を忘れずに!
次回、Androidのアップデートがあったときは、APNタイプから「dun」が削除されていないかを必ず確認するようにします。
Android 10のPixel 3aと楽天モバイルの組み合わせでWi-Fiテザリングができない場合は、この方法を試してみて下さいね。
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