スペック表に書いてあるIPX8とかIP52の意味を深掘りしてみる

スマホのスペックをぼんやり眺めていたら「IPX8」と書いてあります。「このスマホは防水に対応しているんだろうなー」ということぐらいは何となく分かりますが、果たしてそれだけなんでしょうか？

IP●▲は異物の侵入しにくさを表す記号

先頭の「IP」というのは「International Protection」の頭文字を取ったものです。直訳すると「国際保護」です。これだけだとちょっと何を言っているのかよく分かりません^^;

調べてみたらこのIPというのは「IEC（＝国際電気標準会議）」という組織が「IEC60529」という規格の中で決めているもの。ザックリ言うと塵やホコリ、水分などの侵入しにくさを表すコードなんだそうです。つまりIP●▲は異物の侵入しにくさを表しているんですね。

IPのすぐ後ろの桁は防塵性能を表し、さらにその右の桁は防水性能を表します。つまり、

IP●▲
　↓
　　防塵

IP●▲
　　↓
　　　　防水

…という意味なんですね。防塵性能は弱い順に０〜６まであり、防水性能は同じく０〜８まであります。保護しない場合は「０」。規定自体がない場合は「X」となります。

X
０
１
２
３
４
５
６

X
０
１
２
３
４
５
６
７
８

つまり「IP52」と書いてあったら「防塵性能は５で、防水性能は２」という意味になります。また「IPX8」と書いてあったら「防塵性能はないけど、防水性能は一番高い」という意味になるんですね。

最強の防塵・防水は「IP68」ということになりますが、そもそもIP68のスマホなんて存在するんでしょうか？調べてみたら結構ありました(^^;;

てっきりiPhoneだけかと思ったら、実はPixelも同じぐらいIP68に対応しているんですねー。

ところで、今オレが使っている「Google Pixel 3a」の防塵・防水はどうなっているかというと「IP52」となっています。つまり「防塵は５で防水は２」という意味です。具体的には以下のようになります。

防塵の５：粉塵が内部に侵入することを防止する。若干の粉塵の侵入があっても正常な運転を阻害しない。
防水の２：15度以内で傾斜しても鉛直に滴下する水滴に対して保護されている。

これだけだとよく分かりませんが、ザックリ言うと、多少の砂埃や霧雨ぐらいなら平気みたいな感じでしょうか？実際、小雨の中で何度か使ったことはありますが、幸いにも今のところ壊れてはいません。

ちなみにPixelシリーズの防塵・防水性能はどうなっているんでしょうか？気になったのでまとめてみました。

上記の表から分かるように、Pixelシリーズの防塵性能は５か６でどの機種も似たようなものです。それはそれでいいでしょう。

問題は防水です。Pixelシリーズの防水性能は２、３、７、８のいずれかで機種によって異なります。Pixelシリーズの防水性能についてGoogleは公式ヘルプページの中で以下のように表現しています。

Pixel 5、Pixel 4、Pixel 3、Pixel 2は防水に対応しています。

つまり「IP▲7」や「IP▲8」の機種であれば「防水性能あり」と捉えているようです。ということは裏を返せば「IP▲2」や「IP▲3」の機種、具体的には、

Pixel、Pixel 3aは防水性能があるとまでは言えない。

と捉えているようです。Googleの解釈をまとめると、

２と３→防水性能なし
７と８→防水性能あり

…のような感じなんでしょうね。

上記の表を見る限り、Pixel 4aとPixel 4a 5Gは防塵・防水性能がありません。公式技術仕様もそのようになっています。当初の予想では「IP68に対応するのでは？」とウワサされていただけに、この塩対応、Pixelファンとしてはかなり残念です。

Pixel 4aの防水テストの動画もありますが、ま、個人的には１世代前の機種の「Pixel 3a、Pixel 3a XLとIP52同じには対応しているんだろうなー」ぐらいに信じておくことにします(^^;

なお、この記事を書くに当たって、以下のページを参考にさせていただきました。ありがとう！