持ち主の名前が印字してあるSuicaのことを「My Suica(記名式)」といいます。この記事では「記名式Suica」と呼ぶことにしますね。
記名式Suicaの2つの利点
記名式Suicaの利点は下記の2つです。
- 名前が書いてあるので、万が一紛失しても再発行できる。
- 再発行の際に、残額をチャージしてもらえる。
ところが、タダじゃないんです!!
再発行のコストは1520円
記名式Suicaを再発行するには下記の手数料がかかるの、知ってました?
再発行手数料 | 520円 |
新しいSuicaの預かり金 | 500円* |
新しいSuicaの受取日 | 再発行の手続きの翌日以降 |
記名式Suicaの再発行には、再発行手数料(520円)+新しい記名式Suicaの預かり金(500円)=1020円のコストが新たにかかります。
しかも、なくした記名式Suicaの預かり金(500円)は返してもらえないんです!なので、総コストは1020円+500円=1520円もかかることになります。
さらに、再発行した記名式Suicaを受け取れるのは手続き完了の翌日以降と来たもんです。
コストはかさむわ、すぐにもらえないわで、もう踏んだり蹴ったり(>_<)
再発行をためらう
仮に、なくした記名式Suicaに2万円チャージしてあったとします。であれば1520円のコストをかけてでも再発行した方が悔しくないでしょう。一方、チャージ残高が2000円だったら? 1520円のコストをかけてでも取り戻したいと思いますか?
記名式Suicaを返却したい
話は変わって。
親戚に高齢のおばぁさんがいます。体調を崩したため、なかなか思うように出歩けません。終活の一環として、おばぁさんが以前作った記名式Suicaを返却することになりました。残額はわずか19円です。
代理人でも返却できるけど…
記名式Suicaを返却するには、本人が、Suicaエリア内のJR東日本の駅のみどりの窓口またはJR東日本の新幹線停車駅のみどりの窓口へ足を運ぶ必要があります。あいにく親戚のおばぁさんは私鉄沿線に住んでおり、みどりの窓口へはとても行けそうにありません。
本人がみどりの窓口へ行けない場合は代理人でもオーケーなんですが、その場合は、
- 本人からの委任状
- 本人と代理人とのつながりを証明する公的書類
- 代理人の本人確認書類
…が必要になります。おそらく「本人と代理人とのつながりを証明する公的書類」は有料でしょうね。
戻ってくるのは500円だけ
残額19円の記名式Suicaを返却する際に発生するコストは下記の通りです。
Suicaの残額 | 19円 |
Suicaの預かり金 | 500円 |
返却手数料 | 220円 |
記名式Suicaの残額は19円。220円以下の残額は記名式Suicaの返却手数料(220円)とチャラにされるため戻ってきません。
つまり、必要書類をアレコレ揃え、時間と労力をかけて手続きをし、その結果、手元に残るのは預かり金(500円)だけということです。そこまでして500円が欲しいか? という話です。いっそ19円を諦めた方がラクかもしれません…。
名無しSuicaで十分?
縁起でもない話ですが、仮におばぁさんが亡くなった場合は、死亡診断書など本人の死亡を証明する公的書類が必要になります。記名式Suicaの返却に死亡診断書…ですか…? ルールはルールなんでしょうけど「たかが記名式Suicaの返却に?」と思うのはオレだけでしょうか?
Suicaを作るときは無記名式にし、チャージは常に1000円〜2000円にしておけば、万が一紛失してもそれほど痛くはないと思うんですが、みなさんはどう思いますか?
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